また数学の話に戻ります。囲碁のルール『日本囲碁規約』にしたがい、着点(石を打った点)と空点について次のベクトルを定義したいと思います。
着点について、
v 活き石 (alive) – 相手方の着手により取られない石、又は取られても新たに相手方に取られない石を生じうる石
s セキ石 (seki) – ダメを有する活き石
x 死に石 (dead) – 活き石以外の石
空点について、
y 目 (eye) – 一方のみの活き石で囲んだ空点
t 地 (territory) – セキ石以外の活き石の目
m ダメ (dame) – 目以外の空点
これらの2値ベクトルは、盤面の交点の集合の部分集合と捉えることもでき、それぞれの関係は以下のようになります。
【図64 3着点と3空点の関係】
具体的な例として、6路盤以上でこれら全ての着点、空点が現れるようなので、以下の6路盤のサンプル局面で考えてみたいと思います。
【図65 サンプル局面】
上記の局面で、さきほどの3着点と3空点は以下のようになります。明るい部分がそうです。
これらの6つのベクトルv, s, x, r, y, mを式で表し、プログラミングしていこうと思います。
(つづく)